2020年1月17日に公開された、映画『ラストレター』。
岩井俊二監督作品で、主演が松たか子、ほか、キャストが広瀬すず、福山雅治、神木隆之介という、きわめて魅力的な作品です。
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映画『ラストレター』作品情報
文字通り、手紙をめぐるストーリーなのですが、とても切ない、ラブストーリー、青春ストーリーなのでした。
裕里の姉・未咲が亡くなった。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘・鮎美から未咲宛ての同窓会の案内と未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で姉と勘違いされた裕里は、初恋の相手・鏡史郎と再会し…。
出典：U-NEXT
キャスト
- 岸辺野裕里：松たか子
- 遠野鮎美／遠野未咲(高校生時代)：広瀬すず
- 岸辺野宗二郎：庵野秀明
- 岸辺野颯香／遠野裕里(高校生時代)：森七菜
- 波戸場正三：小室等
- 岸辺野昭子：水越けいこ
- 遠野純子：木内みどり
- 遠野幸吉：鈴木慶一
- 阿藤陽市：豊川悦司
- サカエ：中山美穂
- 乙坂鏡史郎(高校生時代)：神木隆之介
- 乙坂鏡史郎：福山雅治
スタッフ
- 監督 岩井俊二
- 原作 岩井俊二
- 音楽 小林武史
- 脚本 岩井俊二
- 製作 市川南
映画『ラストレター』ネタバレあらすじ
遠野未咲が亡くなって、娘の遠野鮎美は、そんな母親が残した遺書を読めずに向かい合っていました。
そんななか、遠野未咲の妹の岸辺野裕里の娘の岸辺野颯香は、遠野鮎美といっしょに夏休みを送りたがります。
一方、岸辺野裕里は、遠野未咲の高校時代の同窓会に行くことに。
人気者だった遠野未咲に間違われた岸辺野裕里は、本当のことをいえず、姉に成
りすましますが、昔好きだった乙坂鏡史郎と再会を果たしました。
乙坂鏡史郎と連絡先を交換した岸辺野裕里でしたが、それを知った旦那の岸辺野宗二郎は彼女の携帯を壊してしまいます。
こうして、連絡が取れなくなった岸辺野裕里は、遠野未咲に成りすましたまま、乙坂鏡史郎に住所なしの手紙を送るのでした。
遠野未咲と乙坂鏡史郎の過去
乙坂鏡史郎は、岸辺野裕里の実家に宛てて、返信しました。
さて、姑の岸辺野昭子が、彼女の恩師だった波止場正三に添削を依頼したところ、彼は怪我をしていたため、岸辺野裕里はそれを手伝うことにします。
さらに、そこから乙坂鏡史郎に手紙を送り続けます。
一方、遠野鮎美と岸辺野颯香は、乙坂鏡史郎から送られてくる手紙を読んでいき、やはり遠野未咲になりますまして、返信し始めました。
その後、乙坂鏡史郎が遠野未咲を好きだったことなど、2人の過去が次第に明らかに。
さて、乙坂鏡史郎は、波止場正三宅に姿を現します。
実は、乙坂鏡史郎は、岸辺野裕里の正体をとっくに見抜いていたのです。
岸辺野裕里は、乙坂鏡史郎から姉の近況を尋ねられ、とうとう真実を言いました。
乙坂鏡史郎の怒り
乙坂鏡史郎は、大学時代、遠野未咲と交際していたと語ります。
しかし破局し、それから乙坂鏡史郎は、『未咲』という小説によって作家デビューしていました。
でも、成功できなかったといいます。
さて、遠野未咲は阿藤という男と結婚し、遠野鮎美を産んだものの、彼のDVに苦しめられていました。
そして最終的に自殺してしまったのです。
これにショックを受けた乙坂鏡史郎は、阿藤に会いに行き、遠野未咲の訃報を告げました。
乙坂鏡史郎はすっかり憤っていましたが、阿藤は酒に酔っていて、ふてぶてしい態度。
乙坂鏡史郎に向かって、遠野未咲の人生に影響を与えていないなどと言い出す始末です。
もっとも阿藤は、DV被害を受ける遠野未咲に億劫になっていき、逃げ出してしまったとのことでした。
乙坂鏡史郎と遠野鮎美
乙坂鏡史郎は、遠野鮎美と岸辺野颯香に会って、2人に話しかけます。
それもそのはず、昔の遠野未咲と岸辺野裕里によく似ていたからです。
遠野鮎美から自宅に来るように言われ、遠野未咲の冥福を祈った乙坂鏡史郎は、室内で自身のデビュー作の『未咲』を見かけます。
遠野鮎美は、『未咲』を熟読していたため、乙坂鏡史郎に向かって、小説の内容の真偽を尋ねることに。
やがて、乙坂鏡史郎は、昔、自身が遠野未咲に送った大量の手紙を見せられました。
遠野未咲はそれらの手紙をとても大切にしていたといいます。
遠野鮎美は、母親宛ての手紙を読んでいて、送り主である乙坂鏡史郎の来訪を信じていたのです。
しかし、遠野未咲が生きているうちに間に合わなかったため、そのことを悔やむのでした。
映画『ラストレター』ラストの結末
乙坂鏡史郎は、遠野鮎美と岸辺野颯香のもとを辞去し、去り際、2人を撮影しました。
その後、『未咲』を読みふけっていく、岸辺野颯香。
岸辺野裕里の勤務先の図書館にやってきた乙坂鏡史郎は、高校時代の写真を見て、創作意欲を高めていきます。
そして乙坂鏡史郎は、岸辺野裕里に頼まれて、『未咲』にサインするのでした。
一方、遠野鮎美は、それまで読んでいなかった母親の遺書をとうとう読むことに。
遺書には、高校時代、生徒会長だった遠野未咲が卒業式に行ったスピーチの原稿用紙があったのです。
その原稿用紙に書かれていたスピーチ内容は、実は、乙坂鏡史郎に助けられながら完成されていました。
遠野鮎美は、そんな母親が残した文章を音読していくのでした。
映画『ラストレター』感想
とにもかくにも、映画『ラストレター』は、最初から最後まで、さまざまな手紙や文章が出てくる作品でしたね。
それらを介した現在の岸辺野裕里、遠野鮎美、乙坂鏡史郎、そして過去の遠野未咲、乙坂鏡史郎の描写が、それぞれ非常に絶妙でした。
作品のタイトルは、乙坂鏡史郎に助けられながら書かれた、遠野未咲の卒業式のスピーチ内容だったのでしょうか？
いずれにせよ、最後の最後まで人情味を感じさせながら、とても透明感のある、美しい作品となりました。
映画『ラストレター』視聴者の声
とても切ない話でした。
素敵な人が現れて、でもその人は自分の姉が好きで…ってありそうな展開でなんだか切なくなってしまいます。
彼らが若いころの思春期っぽい甘酸っぱい話もよかったし、大人になってから、手紙をやりとりするようになるという話も素敵でした。
メールではなく、手紙というところがなんともはがゆくていいです。
そういえば、昔は、相手からの返事はすぐ来ないこういうやりとりをしていたなと懐かしくなりました。
まあ、メールではなく手紙にするために、夫に電話を壊されたとするのは、ちょっと夫がDV男っぽく映るからよくなかったかなと思います。
それにそんなに夫が嫌がっているのに、昔好きだった人に手紙を出すというのもどうなんでしょうね。
もうこの夫にはなんの愛情もないということでしょうか。
なんだか、かわいそうなキャラクターでした。
それに犬を勝手に買ってきてというのも、ペットを何だと思っているんだと腹が立ちました。
話の展開上仕方ないのでしょうが、細部の気になる作品でした。
キャストは若い二人が、母親の若いころと、今の自分を演じていて、すごいと思いました。
同じ顔だけどちゃんと違う人に見えました。
広瀬すずさん、森七菜さんはこれから注目すべき人だと思いました。【30代女性】
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