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殺人の追憶(映画)のラスト結末は?ネタバレあらすじと感想も!ポン・ジュノ監督

アジア映画

映画「殺人の追憶」は、CJエンターテイメントとシダスピクチャーズ社によって製作されました。

本国韓国では2003年の5月2日に劇場公開された後に、日本でもシネカノンの配給によって2004年3月27日から全国ロードショーされています。

無機質な団地内で発生した連続ペット失踪事件の謎を追う「ほえる犬は噛まない」や、ソウル近郊のモーテルの一室に集う4組の男女の悲喜こもごもを描いた「モーテルカクタス」など。

メガホンを取っているのはサスペンスドラマから群像劇までを幅広く手掛けている、ポン・ジュノ監督です。

もとになっているのはキム・グァンリムによって1996年に発表された戯曲「私に会いに来てよ」で、ソン・ガンホの主演で映画化されました。

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映画『殺人の追憶』のネタバレあらすじ

あらすじ

1986年に韓国の華城では女性をターゲットにした連続殺人事件が発生しましたが、警察はなかなか犯人の逮捕には至りません。

地元出身で叩き上げの刑事・パク・トゥマンと、ソウルからやってきたソ・テユン刑事は捜査方針を巡って激しく対立していきます。

第1の容疑者はハンディキャップを抱えているグァンホ、第2の容疑者は女装癖のあるビョンスン。

いずれも事件とは無関係だと判明し、警察の強引な捜査や不当逮捕が問題になるばかりです。

第3の容疑者パク・ヒョンギュが捜査線上に浮上する中で、ふたりの刑事たちは精神的に追い詰められていくのでした。

 ネタバレ

熱血暴走刑事と沈着冷静刑事

1986年朝鮮半島の中西部に位置する華城という農村地帯で、若い女性が暴行を受けた末に殺害される事件が発生しました。

急遽設置された特別捜査本部で犯人逮捕にあたるのは、地元の生え抜きパク・トゥマン刑事と、ソウルから出向してきたエリート刑事のソ・テユン。

被害者の女性に日頃からつきまとっていたグァンホという青年が逮捕されますが、決定的な証拠は見つかりません。

パク刑事は力ずくで自白させようとしましたが、ソ刑事はグァンホの手にハンディキャップがあることから犯行は不可能と判断します。

グァンホは間もなく無罪放免となり、証拠捏造や容疑者への強引な取り調べがマスコミに嗅ぎ付けられために警察は非難にさらされるばかりです。

下着男の手に注目

同一の犯人が起こしたもの思われる事件が続いていましたが、被害者はみんな女性用の下着で縛られていたことの他は共通点はありません。

遺体が遺棄されていた森の近くで発見されて取り調べ室まで連れていかれたのは、赤い女性用下着を身につけていた不審な中年男性・ビョンスンです。懲りないパク刑事は拷問すれすれの尋問を開始して自白を強要しますが、ソ刑事はビョンスンの手に注目していました。

犯人に襲われながらも命からがら生還した女性の証言によると犯人の手は柔らかくすべすべ、ビョンスンの手はゴツゴツと節くれ立った肉体労働者の手。

またしても無関係な一般市民に濡れ衣を着せようとしたことからパク刑事は批判の矢面に立たされしまい、次第に精神的にも追い詰められていいきます。

怪しいリクエスト

捜査本部の中でも紅一点のギオク刑事は、おとりになって犯人を誘い出そうとするかなり危険な任務を遂行中でした。

連日連夜の激務で疲れ果てていた彼女の数少ない楽しみは、FMラジオの深夜放送を聴きながらリフレッシュすることです。

ギオクは一連の事件が起きる夜に限って、ラジオ局に「憂鬱な手紙」という曲がリクエストされていることに気がつきます。

作者はシンガーソングライターのユ・ジェハで、この曲が収録されているアルバム「愛しているから」をリリースした3カ月後に25歳の若さでこの世を去っていました。

ギオクはリクエスト葉書に記載されていたラジオネームから差出人の住所を突き止めて、パク刑事たちはテリョン村という寂れた田舎町へと向かいます。

美しい手の容疑者

葉書の差出人はパク・ヒョンギュという名前の工場で事務員をしているハンサムな若者で、これといって不審な点は見当たりません。

ただひとつソ刑事の心の奥底に引っ掛かったのは、ヒョンギュの手が女性のようにすべすべと綺麗だったことでした。

ヒョンギュは葉書をラジオ局に送ったことに対してはあっさりと認めたものの、事件の関与については全面的に否定するだけです。

これまでの容疑者の取り調べを記録していた膨大な量のテープを繰り返し聞いていたソ刑事は、1番最初に誤認逮捕されたグァンホの供述の中から重要な手掛かりを発見します。

目撃したはずの犯人の顔とヒョンギュの写真とを見比べてもらおうと訪ねに行きますが、パク刑事に暴力を振るわれると勘違いしたグァンホは逃走した末に電車に轢かれてしまいました。

最後の犠牲者

被害者の衣類に付着していた体液からDNA鑑定を行うことになりましたが、韓国国内には設備がないためにアメリカの捜査機関に協力を要請しなければなりません。

検査結果がでるまではヒョンギュを24時間体制でソ刑事が監視していましたが、ふと睡魔に襲われた隙に新しい犠牲者が出てしまいます。

被害者はこれまでにも幾度となくソ刑事に有力な情報を寄せてくれていた、10代の女子学生です。

遺体のあまりの惨たらしさに怒りを爆発させたソ刑事は、人気のない場所にヒョンギュを連れ出して拷問を加えますがパク刑事に止められます。

海の向こうからようやく届いた鑑定結果は一致せず、ふたりの刑事はその場を立ち去るヒョンギュを黙って見送るしかありません。

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ラストの結末

事件が迷宮入りとなってか間もなく、パクは警察を退職してセールスマンに転職しました。

以前からお付き合いをしていたソリョンという女性と結婚して、ふたりの子供を授かったために刑事に未練はありません。

事件現場となった華城の田園地帯にパクが再び足を踏み入れたのは、仕事でこの近辺に用事があった2003年のことです。

遺体が発見された用水路を除き込んで当時を懐かしんでいると、近くで遊んでいた女の子が話しかけてきます。

つい最近も全く同じことをしていた男がいたと聞いて、思わずパクは少女にその人物の詳しい特徴を訪ねました。

これといった特徴のない顔だそうですが、「昔ここでやったことを思い出していた」という謎めいた言葉を残して立ち去っていったそうです。

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感想

ストーリーの舞台になっているのは朝鮮半島の長閑な田園都市ですが、背後には軍事政権に支配された重苦しいムードが漂っていました。

証拠のでっち上げや容疑者に自白を迫る取り調べなど、警察組織が抱えている危険性についても考えさせられます。

ソン・ガンホが演じている血の気が多く大暴れを繰り広げるパク刑事と、キム・サンギョン扮するクールで理論派のソ刑事。

ふたりのコントラストが効果的で、両者のキャラクターが逆転する後半の展開も面白かったです。

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